バイオリン奏者 坂口昌優さん

話題の人(令和3年5月号)

全国の子供たちに音楽を

バイオリン奏者

坂口昌優(まゆ)さん

 

 全国各地の自治体の要望を受け学校などの公共施設に出向く一般財団法人「地域創造」の2016、17年度登録アーティストを経験したバイオリニスト坂口昌優さん=野々市市在住=は今年3月30日、後進の指導育成とさまざまな演奏活動の功績が認められ石川県文化奨励賞を受けた。

母親の坂口真紀さんはバイオリニストでチェルブ音楽院(野々市市)の院長、父親の匠さんはクラリネットを専攻し大学を卒業後、中学校の音楽教員だった。音楽家一家に育った昌優さんは、4歳でバイオリンを始め、野々市の布水中学から両親の母校でもある桐朋女子高(東京)に進学、同高を首席で卒業、桐朋学園大卒、同大研究科修了。

07年から3年半、ベルギーのブリュッセル王立音楽院に留学、09年度文化庁新進芸術家会海外派遣研修員として世界的なバイオリニスト堀米ゆず子さんから直接指導を受けた。帰国後、ソリストとしてオーケストラ・アンサンブル金沢などと共演、金沢辰巳丘高の講師を務めた。

昨春、コロナ禍の中、長女を出産し産休に入っていたが、昨秋から活動を再開。一年越しに開催された「いしかわ・金沢 風と緑の楽都音楽祭」(4月28日~5月5日)では、4月23日、白山市松任学習センタープララや同25日、高岡市の城東音楽院ホールなどでのプレイベントを含め延べ9回出演し、ドビュッシーなど世界の名曲を奏でた。

「今後は全国の子供達はもちろん、コンサート会場に来る事が難しい方にも音楽の素晴らしさを知ってもらえる活動をしたい」と、アウトリーチ(手を差しのべる)活動に意欲を燃やす。実力ある演奏家として福祉、教育、音楽関係者の期待は大きい。

 

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