生田流正派邦楽会大師範  箏・三弦教授  北村雅恋 さん

話題の人(令和3年12月号)

和楽器オーケストラ夢見て

生田流正派邦楽会大師範  箏・三弦教授

北村雅恋 さん

 

 生田流正派邦楽会大師範で箏・三弦教授の北村雅恋(がれん)さん(本名・堀川愛里、40)=金沢市高尾南=は、「風と緑の楽都音楽祭」や金沢の芸妓が勢ぞろいする「金沢おどり」など大舞台に出演、加賀友禅特使として着物が似合う金沢を代表する筝曲家として人気を集めている。

幼少の頃より母親の北村雅楽弓(うたうみ)さん(同会大師範)に箏の手ほどきを受け、生田流沢井筝曲院の八島興作師にも師事し、野々市明倫高生だった16歳で名取である准師範に。大阪の音楽専門学校で2年間、洋楽の作編曲を学び、師範を経て第31回石川県青年文化祭審査員特別賞を受賞し38歳で大師範に昇格した。

2013年に石川を想うご当地アーティストによる限定コラボアルバム「古都×箏~kotokoto~」を発売。金沢市や石川県の訪問団として台湾やシンガポールで演奏、15年の北陸新幹線金沢開業を契機にハープ奏者上田智子さん、横笛の藤舎眞衣さんの3人で現代邦楽ユニット「kotoha」を結成、大型観光クルーズ船の寄港する金沢港クルーズターミナルなどでコンサートを開いている。

現在、自宅など3カ所で母親と教室を開き、遊学館高で週1回教えており、邦楽の後進育成功労により、今年3月、石川県文化奨励賞を受賞した。「今年はコロナ禍でお弟子さんたちと動画を作り配信する機会を多くいただいた。動画を見た方が生演奏を聴こうと思うきっかけになればうれしい」と語る。

「お箏の小道具を作るのが好き。趣味は裁縫」という大和なでしこ。「今後は和楽器を次世代に広めていきたい」と、石川での和楽器オーケストラ結成を夢見る。

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