音楽療法的ライブ活動
歯学博士号持つジャズシンガー
阿部 真由美 さん
加賀市出身のM.K.K.MUSIC代表の阿部真由美さん(53)=新潟市在住=は、新潟大大学院医歯学研究科博士課程を修了した〝リケジョ(理系女子)〟の異色ジャズシンガー。通常のライブ活動に加えて「病気療養や女性、子供達に向けて音楽で元気になってもらいたい」との思いから、新たに音楽療法士の資格を取得した。
「生物がすごく好き」という阿部さんは大聖寺高から茨城大農学部を卒業、北陸先端科技大学院大に進学したが、新潟出身の同大在学生の男性と新潟で結婚生活を送ることになり、博士後期課程1年で中退、博士号をとるため新潟大大学院に入りなおし、2児の子育てに壮絶な日々を送る中、「被爆者のがん遺伝子などの研究」で博士号を取得した。
大聖寺高生のときは女子バレーボール部に所属しスポーツ女子だったが、茨城大で軽音楽部に入り、ボーカルを担当したことが音楽活動を始めるきっかけに。電子部品材料メーカーに勤める夫の転勤で米カリフォルニアに小中学生だった2児と家族で6年間暮らし、滞米中にジャズボーカルに磨きをかけて帰国した。
子供たちは成人し、プロ歌手として第二の人生を歩み始めた。音楽活動をアピールするため第3回ミズ・アジアンビューティーに応募、加賀市で呉服店を営む妹の飯田純子さんが仕立てた着物ドレスをまとって東京大会でグランプリに輝いた。
「歌は人と人を繋ぐコミュニケーションツール。多種多様に活用して多くの人に元気になってほしい」と全国ツアーでは現地のミュージシャンと組んでライブを開催している。「地元石川県への貢献にも力を注いでいきたい」と意欲を語る。
令和5年2月号