星稜後輩、野球少年励ます
ヤンキースＧＭ付特別アドバイザー
松井 秀喜 氏
日米のプロ野球界で活躍し、09年に国民栄誉賞を受賞した松井秀喜氏（45）＝能美市出身、米ニューヨーク在住＝は10月15日、母校・星稜高の創立60周年記念同窓会に招待され、６年ぶりに来県。金沢星稜大稲置講堂でのトークイベントでは「父が教えてくれた中国の諺『人間万事塞翁が馬』をずっと大事にしている。人生のアップダウンは必ずあるが、一喜一憂せずに前を向いて頑張ってほしい」と後輩たちにエールを送った。
米大リーグの名門ヤンキースを引退後も同球団ＧＭ付特別アドバイザーに就いているが、巨人軍監督など日本球界復帰の期待があり、星稜高では現役時代同様、スポーツ紙など大勢の記者に囲まれた。
トークショーを通じて「日本の球界にいる時は甲子園で５打席連続敬遠されたバッターにふさわしいか」を自らに問い続けて頑張ったことを明かした。
ＮＹでは、５歳と９歳の男児のパパであり、星稜高グラウンドで行われたＮＰＯ法人・松井55ベースボールファンデーション（松井秀喜代表理事）主催の野球教室では、我が子を教えるような笑顔で手ほどき。また、「星稜の野球部員のユニフォームを見るとうれしくなってしまう。今でも黄色の血が流れている」とも。
今回、能美市の実家で家族と過ごし、大好物の海鮮や肉料理を堪能し「石川が故郷で良かった」と、愛嬌たっぷりの〝中年ゴジラ〟の素顔を見せた。二刀流の大谷翔平選手や三冠王を獲得したヤクルトの村上宗隆選手らの登場で選手時代の記録を比較されるプレッシャーからは解放されたようだが、日本での野球指導者への期待は高まるばかり。