産休制度の改善に尽力
初の女性石川県議会議長 安居知世 氏
昨年3月、石川県議会で初の女性議長(第107代)に就任した安居知世氏(57)=自民党、金沢市=は「県議活動の一丁目一番」に据える少子高齢化対策や女性の地位向上の一環で21年3月に議員の産休制度を設け、24年12月には産前を6週から8週に増やす制度改革を実現した。
県議会の女性議長は全国で6人目だが、石川県議会は副議長も八田知子氏(自民党、小松市)が同時に選任され、正副揃っての女性は全国初。
全国議長会の男女共同参画委員長の立場を生かし議長会に働きかけ全国の議会の産休延長につながる標準都道府県議会会議規則を改定し「全国の自治体や一般企業の育児休業の拡大につながれば」と願う。
金沢に勤務する外科医と結婚し、「一子を授かったが、年齢的に二人目を作れなかった後悔もあって、子育て環境の改善を政治課題に据えた」と打ち明ける。
1987年に星稜高から金沢女子大(現・金沢学院大)に進学、3年次にニューヨークの大学語学専門学校に9カ月間留学、祖国を捨てる覚悟で留学している海外の学生と交流する中、「自分がいかに世界を知らなかったか、思い知らされた」とカルチャーショックを受ける。
他国の文化に出会える仕事に就きたいと1992年に日本航空に入社、国際線客室乗務員(CA)を11年勤めた。世界を飛び回る中、「日本の良さをもっと日本人に伝えたい」と思うようになり、働きながら子育てする中で地元の政治に関心を高め、2003年に金沢市議に初当選した。
11年に県議に初当選、副議長、少子高齢化対策特別委員長等を経て4期目で現職。高市早苗首相を筆頭に「ガラスの天井を破る女性政治家」が増える中、「感謝」の気持ちを忘れずパワー全開といったところだ。
加能人 令和8年2月号
北國銀行の持ち株会社であるCCIグループ(金沢市)の杖村修司社長(64)は25年10月1日、社名を北國フィナンシャルホールディングス(FHD)からコミュニケーション(対話)、コラボレーション(協働)、イノベーション(価値創造)の頭文字を取って現社名に変更した。
ソプラノ歌手下村裕子さん(65)=旧姓・島本、東京都東久留米市在住=は11月3日、かほく市の西田幾多郎記念哲学館で叔母に当たる内灘町出身の洋画家野村康子さん(享年84歳)をしのぶ追悼展覧会と追悼コンサートを企画、ゆかりの音楽家らと「千の風になって」などを合唱した。日頃は介護士の資格を持ち、都内のデイサービス施設「歌のつばさ」で音楽療法に携わり、高齢者の認知症予防・軽減に尽力している。
昨年元日の能登半島地震で輪島市杉平町の工房が全壊し、朝市通り近くのギャラリーが焼失した輪島塗の老舗、㈱田谷漆器店の田谷昂大(たかひろ)社長(34)=金沢市在住=は若き漆器プロデューサーとして輪島塗業界の復興に励む。今年9月7日から7泊9日の日程で米国ロサンゼルスへ5人のチームで研修と市場調査に出かけ、「大変面白く、どういうデザインが世界のトレンドか分かった」と、成果の一端を語った。
金沢市出身の箏・三絃演奏家、川田昭美さん(67)=東京都町田市在住=は、神奈川総合高校などで邦楽の教鞭をとり、フルート、ピアノを加えた女性3人の「KOTOユニットBreeze(ブリーズ)」で、演奏活動を続け、日本の音「翠の会」代表として邦楽の普及活動に取り組んでいる。DTM(ディスクトップ・ミュージック)などコンピューターミュージックもこなし、箏演奏でも唯一ジャズ(即興演奏)を披露するユニークな音楽家だ。
今年4月1日付で金沢21世紀美術館の館長に就任した鷲田(わしだ)めるろ氏(52)=東京芸大国際芸術創造研究科准教授、京都市出身=は石川県を代表する「21美」施設が27年5月から11カ月にわたり長期休館となるため「金沢のまちなかで収蔵品を出張展示し、にぎわい創出に貢献したい」と、周辺の公共施設や商店街との連携に意欲を燃やす。
膳料理研究家として活動する能登町出身の槇玲(まり)さん(51)=本名・奥村真理、旧姓山下、神戸市垂水区=は1995年1月の阪神淡路大震災に続き、昨年元日、帰省中に能登半島地震に遭う。このため被災者の気持ちに寄り添い、主宰する料理教室で能登の食材を用い、昨夏,能登町に義援金200万円を届けるなど、能登復興に思いを寄せながら食育指導に取り組んでいる。
重要無形文化財「髹漆(きゅうしつ)」保持者で県立輪島漆芸技術研修所(輪島市)の小森邦衞所長(80)=本名・邦博、同市山岸町=は、令和6年能登半島地震や豪雨災害で被災した研修生の指導育成に汗をかく。一方、輪島塗技術保存会の会長時代に5年がかりで制作した大型地球儀「夜の地球」を今年4月に開幕した大阪・関西万博の会場に専門の館を設けて展示することに尽力した。
金銀の絹糸を織り交ぜて花鳥風月の模様をつくる国指定伝統的工芸品「加賀繡」。刺しゅう作家、横山幸希(ゆき)さん(25)は、加賀繡の伝統工芸士である母・佐知子さん(56)が営む「加賀繡IMAI」(金沢市三口新町)で、100年続く加賀繍の伝統的技術を継承するとともに「身近なジュエリー(装飾品)としてもっと美術的価値を高めていきたい」と刺しゅう作家活動に意欲を燃やす。
オーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)のアーティスティック・リーダーである広上淳一氏(66)は今年3月3日、文化庁が発表した2024年度芸術選奨の文部大臣賞を受賞した。能登半島地震により昨年2月から金沢市内の2次避難所を皮切りに能登の避難所や病院、小学校、道の駅などにOEKでは80回超、自らも10数回足を運び、鍵盤ハーモニカを吹く出前演奏を繰り広げたことなどが評価された。
笛奏者の藤舎眞衣(とうしゃまい)さんは、今年2月24日に金沢市の北國新聞赤羽ホールで、主宰する「横笛一声会」の30周年記念演奏会を開催。「ジェットコースターのような30年はあっという間でしたが、演奏会を門弟と共に開催出来ました事は感無量であり、さまざまな感情が沸き上がってきました。これまで支えて下さった皆様に感謝し、今後も一人でも多くの方に笛の魅力を伝えていきたい」と、秘めた決意を静かに語る